スライディング・ドア
「一粒で二度美味しい?!」
SLIDING DOORS 1997年 米=英
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製作 : シドニー・ポラック
監督/脚本 : ピーター・ホーウィット
出演 : グウィネス・パルトロウ / ジョン・ハンナ
ジョン・リンチ / ジーン・トリプルホーン
ザラ・ターナー
(100分)
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電車に乗れた場合と、乗り遅れた場合の2パターンのドラマが同時進行するラブ・ストーリー。
ヘレンは広告代理店のエグゼクティブ。
作家志望のボーイフレンド、ジェリーと同棲中。
ある日、ヘレンは突然解雇され、その時から彼女の人生は‘ふたつの’不思議な運命をたどる。
会社を出て、閉まりかかった地下鉄のドア・・・
電車に乗ったヘレンは恋人の浮気現場に遭遇。
新しい仕事に打ち込むことで痛手をやわらげ、やがて新しい恋にであう。
一方、乗り遅れた場合のヘレンは恋人の浮気を知らずに済むが、
うすうすそれを感じ取りストレスをためこみ、やがて・・・
映画の鍵を握るのは、ふたりのヘレンを演じるグウィネス・パルトロウ。
キュートで、若いながらも気品のある女優だ。1973年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。
1995年「セブン」のブラット・ピットの妻役で注目され、
1998年「恋に落ちたシェイクスピア」で主演女優賞を獲得した。
「恋に落ちたシェイクスピア」より
アカデミー作品賞「恋に落ちたシェイクスピア」では商家の令嬢を快活に演じ、その魅力をいかんなく見せてくれた。
映画のラストシーンは私の好きな場面のひとつである。
・・・砂浜を歩くヒロイン。
叶わない恋を経てなお、人生を前向きに歩む。
メソメソなんてしてらんない!
「女はつえーなあ・・・」
女の強さの不滅を改めて見せつけられた映画だった。
「恋に落ちたシェイクスピア」より
ところで、「スライディング・ドア」だが。
グウィネス・パルトロウの現代物の中ではストーリーといい、ファッション(衣装はカルバン・クライン)といい
ピッタリのキャスティングだったと思う。
ふたつの人生が同時進行していくが、最後はひとりに戻る。そのストーリーには無理がなく、よくできている。
肩の力を抜いてリラックスして見れる映画だ。それでいて巧みさもあって面白い・・・
もしも、あの時、ああしていれば・・・
なんてことは、いくらでも転がっている。
だけど、それは言っちゃいけない。
だって、言ったところでどうなるものでもないのだから・・・。
ひとりのへレンがふたつの人生を歩む?
いいや!
結果、ひとりの人生はひとつなのさ!
(2003年5月記)
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