ブロードキャストニュース

「人生」
BROADCAST NEWS 1987年

 監督/脚本 : ジェームズ・L・ブルックス
 出演 : ウイリアム・ハート / ホリー・ハンター
       アルバート・ブルックス / ジャック・ニコルソン
       ジョーン・キューザック
 ニューヨーク批評家協会最優秀作品賞
 米アカデミー5部門ノミネート

(132分)


「愛と追憶の日々(83年)」のブルックス監督が4年かけて完成した。
報道ニュース専門のテレビ局で戦場さながらの毎日を送る若手女性プロデューサー、
ジェーンと相棒の気鋭ライター兼レポーター、アーロン。
そんな二人の前に、偶然と幸運に恵まれてレポーターに昇進したトムが現れる・・・


私はこの映画を試写会で観ました。
特にコレといった派手な俳優がキャスティングされていたわけではないので、軽い気分で観に行ったのだが、始まりから引き込まれた。
主人公3人の子供時代から映画は始まる・・・

凝り始めると止まらなくなる快活な女の子、優等生だけど生意気でぶさいくな男の子、
ルックスだけで努力はしてるんだけど勉強が出来ない子。
3人が大人になっていく。そして同じテレビ局で同僚として出会う。




バリバリのキャリアウーマン、ジェーン。
ニュース原稿書かせたらパーフェクト。右に出るものはいないのに、ルックスがテレビ向きではないというだけで悲劇の男、アーロン。
ルックスだけで出世する人生つきまくり男、トム。
難しいニュース内容は理解できずに読み上げるだけなのだが、感情がこもってるから視聴者にウケがいいトム。




友情と恋愛と仕事に大手会社のリストラ、まさに人間模様がこの1本に詰まっている!
シーンのひとつひとつみーんな好きなんです。
テープ編集で時間ぎりぎりに間に合わせるシーン・・・
ジェーンが香水をつけるシーン・・スピーチの場面・・・
電話で話すジェーンが着ているTシャツのパンダ・・・
悪魔のことを話すアーロンの場面では私もアーロンに同感。
世の中なんてこんな悪魔に錯覚させられて幸せにやってるんだ、なんて思ったっけ・・・




特にラストシーンは私のお気に入りだ。
わかっているんだけど、このラストシーン見たさに何度も繰り返しこの映画を観てしまう。
(中古ビデオを持っている)

ラストシーンは、それぞれが新しいポジションで仕事をするようになり5年ぶりに再会するシーン。
あいにくの雨の公園。

今までいろいろあった・・・
でも、全てが終わったわけじゃない・・・
それぞれがこれから新たに経験することもある・・・
もちろん、いいことばかりじゃない・・・
でも、悪いことばかりでもない・・・

これからも人生は続くんだよ・・・

ジェーンとアーロンのなんでもない会話が、こんなことを思わせる。

泣き笑いして見終わると、不思議に元気になるんです。
好きな映画は年々増えていくけど、私の上位3位内にランキングされている不動の名画である。
全てがここにある!


それにしても、ホリー・ハンターとウイリアム・ハートは七変化俳優だ。
ロバート・デ・二ーロは役作りで太ったり痩せたり自由自在のようだが、ウイリアム・ハートを初めて注目したのは
1985年「蜘蛛女のキス」でホモセクシャルを演じてた時だったし、
ホリー・ハンターは1993年「ピアノ・レッスン」で時代物をシリアスに演じ、この作品で主演女優賞に輝いた。
その後、キャメロン・ディアス主演の1997年「普通じゃない」で冷酷な天使で出演し、
まったく違うキャラクターを見事に演じ分けて、名優振りを発揮している。
ダイアン・キートンと並ぶ私の好きな女優のひとりだ。


(2002年10月記)