
俺たちに明日はない
「青春」
BONNIE AND CLYDE 1967年
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製作 : ウォーレン・ビーティ
監督 : アーサー・ペン
脚本 : デヴィット・ニューマン
ロバート・ベントン
出演 : ウォーレン・ビーティ / フェイ・ダナウェイ
ジーン・ハックマン / エステル・パーソン
ズ
カラー(105分)
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アカデミー助演女優賞
撮影賞 : E・パーソンズ
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大不況の1930年代、テキサス州ダラスを中心に派手に暴れまわったアベックギャング。
ラストシーンの壮絶さが印象に残る。
ウォーレン・ビーティが製作、主演を兼ねたニューシネマの先駆として傑作の誉れ高い。
ウォーレン・ビーティ、フェイ・ダナウェイ、ジーン・ハックマン共にこの一作で一躍スターの座に就いた。
ウォーレン・ビーティ、この年30歳。


私はこれを青春だと思う。
私がいう青春とは「バカ」だと言うことである。
ボ二ーとクライドの奔放さに共感する若者は多いだろう。カッコいいとか言って・・・
私はそうは思わない。
破天荒に生きて、二人の愛の中に泳いで、スリルいっぱいの冒険に満ちた生き方。
カッコいいだって?
冗談じゃない。彼らは死んだのだ。
87発の弾丸をあびせられて射殺されたのだ。
人間死んだら何にもならない。
青春は生きてこその青春だ。
「バカやったっけ」と後で恥ずかしくなるのが青春。
ボ二ーとクライドはバカのまま死んだ。
振り返る人生は彼らにはなかった。本当のバカだ。
ラストの射殺シーン。
シーンとしては長いが、本人はあの銃で撃たれている数分に何を思うだろう?
あまりに短すぎて、振り返るほどの人生は彼らにない・・・
銃による強引な終わらせ方は、アメリカの歪んだ社会。
その社会が生んだ、無知な歪んだ青春。
その青春が生んだ、むごさ。アメリカの悲劇。
偉そうに言うつもりはないが、くれぐれも「カッコいい」なんて思わないで欲しい。


シャーリー・マクレーンを姉に持つウォーレン・ビーティ映画界の「カサノバ」の異名を持つ。
だから、新作のたびに女優と恋愛関係になってしまう。
ダイアン・キートンとは夫婦同然でした。(破局)
決めのセリフは「彼女はまったく頭のいい女性で、言うことすべてが嫌になるくらい正しい」
同じセリフをダイアンと別れてから結婚したアネット・ベニングにも言っている。
頭悪いんじゃないの?
イザベル・アジャーニ、マドンナとも浮名を流したがみんな同じこと言われてたりして・・・
(2002年12月記)


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